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人工関節外来

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膝関節・股関節疾患(担当:瓦井裕也)

瓦井裕也先生の写真

 膝関節・股関節の疾患を対象に毎週木曜日午前に診療を行っています。対象疾患は関節リウマチや股関節疾患(臼蓋形成不全、大腿骨頭壊死症、変形性股関節症、急速破壊型股関節症など)、また、人工膝関節の適応となる膝関節疾患です。
 身体診察とレントゲン検査に加え、必要があればCTやMRIも撮影した上で、保存的治療や手術など、様々ある治療法の中から、その患者さんにとって適切と思われる方法を選択します。人工関節手術では筋肉や腱を温存する低侵襲手術を取り入れ、患者さんの早期社会復帰を目指しています。

千葉大学医学部附属病院整形外科 助教
医学博士 瓦井裕也

人工股関節置換術

牽引手術台

 人工股関節置換術(THA)とは、痛んだ股関節内の骨や軟骨を金属やセラミック、プラスチックなどの人工物で再建する手術です。脚の長さの補正や、疼痛のない歩行が可能となります。
 当医療センター整形外科では、千葉大学医学部附属病院と同様の方法である、牽引手術台を用いた仰臥位前方法にて手術を行っています。股関節のまわりの筋肉や神経の境目は前方にあります。その境目から入っていくことにより、筋肉を切ることなく、神経などの重要な組織への侵襲を減らすことができます。​つまり、身体にとって優しい方法と言えます。
 一般に前方進入法では手術難易度が高くなると言われています。この問題を解決すべく千葉大学では手術をアシストする牽引手術台を開発し、手術に用いています。これにより手術が行いやすくなり、手術時間の短縮や正確な人工関節の設置が可能となっています。

 また、人工関節のインプラント(金属)も患者さんの状態に応じてセメント、セメントレスという異なる固定様式のインプラントを使い分けています。更に日本人の体型にあった国産のインプラントを使用することで、より違和感の少ない関節を再建するようにしています。

右人工股関節置換術施行例

 手術によってインプラントを設置する際に「いかに正確に設置できるか」が重要なポイントとなります。設置するサイズや角度によって、人工関節の寿命は大きく影響を受けます。正確なインプラント設置のために術前にCTを撮像し、3D templating(三次元再構成)による患者さん個々の骨形態にあった術前計画を行っています。またその術前計画どおりにインプラントを設置するために、術中にX線透視装置を使用し、リアルタイムでインプラントの設置位置を確認しながら安全な手術を行うようにしています。
 合併症の多い方や再置換術などの専門的な治療が必要な方は、千葉大学医学部附属病院と連携して治療を行います。
三次元CTによる術前計画(股関節)

三次元CTによる術前計画(股関節)
 

人工膝関節置換術

アライメント

 人工膝関節置換術(TKA)は、傷んでいる膝関節全体の表面を、金属やポリエチレンでできた人工物に置き換える手術です。末期の変形性膝関節症の方は、脚のバランスが大きく崩れた方が多く(ほとんどがO脚変形)、膝関節内側に偏った荷重がかかり、痛みを強く感じる状態になっています。人工膝関節置換術では、ただ「人工物に置き換える」だけでなく、膝関節全体のバランスを整え、アライメントの補正を行います。そうすることにより、O脚が取れ、真っすぐな脚になり、膝関節に偏りのない適切な荷重がかかるようになります。

 正確にバランスを整え、アライメント補正を行うためには、骨を切る量や角度が非常に大切です。そのため、人工股関節と同様にCTを撮像し、
3D templating(三次元再構成)による患者さん個々の骨形態にあった術前計画を行っています。

 骨を切る量や角度は「1ミリメートル」「1度」単位までこだわり、手術を行っています。正確にバランスの取れた人工関節が設置できれば、痛みの軽減だけでなく、曲げ伸ばしや歩行、階段昇降など、よりよい安定した膝関節の動きを再現することも期待できます。
三次元CTによる術前計画(膝関節)

三次元CTによる術前計画(膝関節)

 

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